ミニマリストのブームに乗っかって、持ち物を極端に減らして生活をしたいと思った時期があり、おそらく最小と思われる財布「TGT」（TIGHT、タイトと発音）を2016年に購入して8年ほど利用している。
今は納戸にしまって日常使いはしていないのだけど、手ぶらで出かけたいときに使っていたりする。
以下が紹介ビデオ。購入は公式サイトから。
私が購入したのはNight Call 2.0という黒でシンプルな製品。以下レビュー。
とにかく小さく、軽い
最小とまでは言わないけれども、財布としてはかなり小さく、軽い部類に入る。更に究極に小ささを求めるとゴムバンドでカードと紙幣をまとめるくらいしかないのではないか。（TGTの製作者もゴムバンドを使っていて、そこから着想を得ているよう。）
その小ささゆえにズボンの前ポケットにも余裕で入り、気にならない。ズボンの前ポケットに財布が入るのは結構なメリットで、椅子などに座るときに気にしなくてよかったり、防犯面でも安心である。後ろポケットはスリや落としてしまうことが気になるし、カバンに入れて置くのも目を離した隙の盗難が気になる。
ライブや海外旅行においてこのメリットは結構大きくて、未だにこういうタイミングではTGTをわざわざ使っている。
比較的安い（安かった）
小さい財布系の製品は意外と1-2万円とそこそこの値段がする中で、TGTはシンプルな構造ゆえ、ハンドメイドであっても安い。私が購入したときは$5.40のディスカウントクーポンを使って、本体価格が$30.60、日本までの送料が$7.50で合計$38.10、日本円換算で4,110円だった。（ドル円107円換算、当時の円の高さを感じる。）
インフレと円安で今は本体価格が6,900円（送料は正しく計算できず。）となっているが、それでも財布としては安い部類に入るだろう。メールマガジンに登録していると、時折クーポンが配信されていたので、購入を悩んでいる人はとりあえずMailing Listへの登録だけしておくのもよいと思う。
収納力は最低限
私が購入した2.0シリーズはカードを留めるゴムバンドと紙幣を入れるポケットの1つのみで構成されている。そのため硬貨は収納できないし、カードも4-5枚、紙幣も数枚くらいがいいところ。
私は、クレジットカード、キャッシュカード、健康保険証、免許証と紙幣数枚、紙幣のところに自宅の鍵を挟み込んで持ち歩くという使い方をしていた。硬貨は持ち歩かず、お釣りが出たらジーンズのコインポケットに入れる。
最近はキャシュレスが進んだので現金を使うことも減っているので、ちょっと出かける分には問題はなかったが、後述するとおり不便さは否めない。
カードと紙幣が汚損する
カードが露出していること、重ねて収納すること、ゴムバンドで留める形式なので固定されないこと、などの理由でズボンやカード同士が擦れてしまうことで、カードが汚損してしまう。カード類は汚損したところで実用上で問題になるケースは無かったけれど、美観の面で気になってしまった。
また紙幣については折りたたんで収納する必要があることと、アメリカ製品なのでドル札のサイズに合わせて作られているので日本紙幣だとはみ出てしまうことで、こちらも深い折り目が付いてしまったり、端が擦り切れてしまう。こちらも実用上は問題ないとはいえ、店員さんにシワシワの紙幣を渡すのは所作として美しくないよな、と感じてしまうことがあった。
耐久性は強くないかもしれない
リアルレザーを利用しているからか、一度間違ってポケットに入れたまま洗濯してしまったら、レザー部分がカサカサになってしまい、クリームを塗り込んでみたりしたが直らなかった。また、ゴムバンド部分も使い込むほどに擦れや色褪せはでてきた。
なぜ日常使いをしなくなったのか
前述のとおり、ライブや海外旅行などの際には使うが、普段使いはしなくなってしまった。理由は以下のとおり。
- 硬貨が入らない：駐輪場やコインパーキング、古い自動販売機、寺社仏閣のお賽銭など、硬貨が必要なケースはまだまだ多い
- カードと紙幣が汚損する：前述のとおり、汚くなってしまうのは私個人の感覚と合わなかった
- 持ち歩けるカードが少ない：マイナカード、病院のカード、図書館のカード、ガソリンスタンドのカードなど、アプリ化された会員証類は増えてきたものの、やはり必要なカードは多く、朝出かける前に必要なカードをピックアップするという作業が面倒だった
でも身軽さはいい
とはいえ、行先が決まっていて、手ぶらで出かけたいときには活用できる財布ではある。最小限の持ち物で出歩くことの身軽さというメリットは大きく、この財布は手放さずにおきたいと感じている。
つらつらと書いたが、オススメか、オススメでないかと問われれば、オススメできる製品である。